幌尻岳登頂成功 額平川コース日帰り 平成28年7月10日 第五話 本編

それでは具体的に当日の様子を振り返りましよう。

第二ゲートであるバス停留所に付くなり、トイレを済ましザックをしっかり背負うなど最終チェックをし、まずは北海道電力取水施設を目指します。
7.5Kmの道のりです。ゆっくりとした長い上りと下りが続いています。行きは上りが若干多い感じですが、登山をしている人から見るとほぼ平地と思える登山道、いや林道です。相棒とも会話を交わしながら歩けました。
道幅も車がちゃんと通れるもので、もっと奥まで送迎してくれるといいのにと、つい感じてしまいました。
とにかくこの区間、体力を消耗しないことと、早めに歩き時間を貯金していくことが肝要です。
歩きはじめ15分ぐらいすると、すっかり明るくなり、暗がりの中たった二人で歩く怖さが薄れホッとしました。
ただ、小雨がチラツキ途中からレインウエアーを切る羽目になりました。
登山靴が濡れてしまうことも余儀なくされました。
1時間ぐらい歩いたところで、雨が上がってきたのでまたレインウエアーを脱ぐことに。
特に問題なく、この区間を過ごしましたが、行きはそう思うことはなかったんですが、帰りはこの道のりが本当に長く感じました。
相手方に、何度もまだだっけ、あのコーナー抜けるとバス停留所かなぁなど、何度も話しかけるぐらいでした。

午前4時に出発し午後5時半ぐらいに北海道電力取水施設にたどり着きました。この間約90分。
順調です。もしかしたら、日帰りで戻ってこれるかもと、期待が膨らみました。

北海道電力取水施設から、幌尻山荘までの約4km行程です。
どこで渡渉のため靴を履き替えるのかが、大きなポイントでした。
出来る限り通常の登山道で時間を稼ぎたかったので、なるべく引っ張ろうと考えました。
前半部分は、道幅が狭かったり、切り立った岩肌をチェーンを頼りに進んだりする場面があります。
いったいどこから渡渉が始まるのかと、心配するほどでした。
感覚的には半分ぐらいしたところで、これはもう沢靴に履き替えなければというところがあります。

朝の5時台から川の中に入ることになりますが、とにかく冷たいの一言です。
一番深いところで身長174cmの自分の太もも半分ぐらいまでありました。
とにかくマーカーとケルンを頼りに、一番浅いところを歩く感じです。結構水の勢いが強く、ストックを使ってバランスをとることが求められます。
水かさにもよりますが、だいたい片道20回前後、渡渉することになりました。

途中で前日幌尻山荘に宿泊したという、女性にあったときは本当にホッとするやら嬉しいやらでした。
この渡渉区間は、登山ルートがわからなくなりそうになるので、十分注意が必要です。

次にどこかで沢靴を履き替えなければと考えていましたが、事前に調べた段階では、そのまま幌尻山荘に行き、そこで履き替える人が多いとわかっていましたので、幌尻山荘を見つけるべく遠くに視線を向けていました。
渡渉を続けた後少し普通の登山道をは来ることになりますが、そろそろ川から離れてきたなかぁと感じた頃、遠くに幌尻山荘が見えてきました。
そして行ける。行けるぞ。と強く思い始めました。
結果的にこの区間は、80分、午前6時50分には幌尻山荘にたどり着きました。

幌尻山荘についから、沢靴から登山靴に履き替えるとともに、山頂までのアタックに必要なもの以外は、山荘に預けることができます。
今まで持ってきた荷物をだいぶ軽くできます。そしてトイレタイムです。
とにかく午前11まで山頂へという、思いが募ります。
後、残された時間は4時間10分です。

幌尻山荘から幌尻岳山頂へ。
ここまで携行食を摂ったぐらい、休憩はほとんどなしで歩き続けていました。
よく言われているように、上りは結構きついく感じられました。
相棒とも会話できないくらいで、「苦しい」と唸っていました。
登っても登っても進めない感じでしたが、前日幌尻山荘で一泊した先を歩く2グループをあっけなく抜き去っていく状況から、とても苦しいけれど自分たちのペースはそんなに悪くないと感じました。
しかし雨が振りそうな中、ガスがかかってなかなか遠くを見渡せない。
せっかく来たのに、この眺望は何なんだと思いながら、先へ進んでい行きました。
GPSや高度計から、午前10時には着きそうなペースであることがわかりながらも、とにかく前半部分は苦しみました。
最後の方は稜線づたいに歩き、何とか9時45分に無事に到着しました。2時間55分ぐらいで登ることができました。
山頂はガスがかかり、記念写真もままならない状況で、がっかりしてしまいました。
したがって下山時にたくさん写真を撮ろうと思っていた僕計画は台無しでした。
いつ雨が降ってくるかわからない様子で、15分間だけ食事と休憩、写真撮影をして、そそくさと下山することになる。

午前10時下山開始。
下山時十分に休んでいる余裕が無い為か、2人共数回足をつりそうになる。
稜線伝いは少し道が間違いやすく感じられる箇所もあり、また最初のきつい上りは、帰路はきつい下りとなり、しかも雨に少し当たったこともあり滑りやすく、数回転倒してしまう。
身体はたしかに疲れきっていたが、日帰り登山を達成できるというモチベーションで、何とか乗り切っている感じであった。
本来なら、時間的にかなり余裕があるので、風景を楽しんだりするはずであるが、ガスがきつく眺望が悪いことや、今にも雨が振り川の水が増水する心配があり安閑としていられませんでした。
ヘロヘロになりながらも、午前11時50分幌尻山荘到着。

本来であるなら、日帰り登山は達成可能であったので、ここでゆっくりした時間を過ごすことになります。
しかし、今回は雨が降ってきているため、川の増水を心配し、すぐに預けてあった荷物を受け取り再びパッキング、そしてトイレなどし、休憩することもなく沢靴へ履き替え、北海道電力貯水施設へ向かいました。
この間15分間要し午後12時05分に出発する。

幌尻山荘から北海道電力取水施設へ
確かに川の水量が増えてきている。10cmは水かさが増えてきているように思いました。
雨は強くなる一方で、早く渡渉区間を終えなければと焦る一方、ルートを見失いGPSで確認することも。
この区間で昨晩お世話になった、本州からのご夫婦に会ったりもしました。
日帰り何とか可能です。の一言に、本当に良かったね。明日からは仕事だけど、無理しないでね。と声をかけられパワーをもらいました。
75分かけ午後1時20分にたどり着きました。

最後、第二ゲート(バス停留所)までへの7.5km
雨のすっかり上がってしまったため、沢靴から登山靴に履き替えるとともに、レインウエアーも着替えて北海道電力取水施設から出発する。
とにかく午後5時まで到着すればいいだけであったので、往路の勢いはどこかに行ったように、ひたすらテクテクと歩く。
行きは相方と会話をしていたはずであったが、帰路は疲れてその元気もない。
とにかく長く、ひたすら長く感じた最後の行程でありました。でも同時に、日帰り登山が達成できる喜びが、目の前にあることも感じていました。
午後3時00無事に到着しました。

すぐにバス亭にあった、待合所に入って休憩しました。
登山靴、パンツ関係はぐちゅぐちゅです。疲れながらも予備の衣類に着替えました。足には珍しく豆ができていました。今回の登山の厳しさを物語っているようでした。
待合所の中は既に触れたように、一泊が可能な設備が整ってました。
ここなら、何かあっても大丈夫だねと話していると、幌尻岳山荘で会った若者がやってきて、3人で登山話しに花を咲かせていました。

午後5時にマイクロバスが迎えに来る。
バスに乗り込み帰路に向かう途中、木が数本倒れてマイクロバスが通れなくなっていました。
運転手とともに3人で木をよけるという作業もあった。
とよぬか山荘についてから、一緒になった2人は、1人は苫小牧のフェリー乗り場へ向かい、もう一人は急遽とよぬか山荘で一泊することになりました。
そして僕は帯広に向かうなど、残念ながらお別れすることになってしまいました。

初めての幌尻岳で本当に緊張の連続でありましたが、日帰りで達成できたことで、登山について随分自信がついたように思います。
その後の雨竜沼湿原、南暑寒岳、暑寒別岳という再び日帰りで30Kmを超えるロングにも挑戦する布石にもなりました。

そして何よりも、とても苦しい山業でありましたが、同じ思いを持つ登山仲間と一緒に行動することが、どれくらい勇気や自分を奮いたたせることができるのかを知る機会にもなりました。
ガスが多く殆ど写真は取れませんでしたので、再度チャレンジしたいと思います。
その際は、今度は別のコースで登頂を果たしたいと思います。


出発はこんな暗い中で出陣です。


とにかく午前11時まで登ることが先決で、その後戻りながらゆっくり写真を撮ろうとしていたことが裏目に出て、写真を撮るタイミングがありませんでした。

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